コンセプトを持つ事
- 網 渦男
- 2016年5月14日
- 読了時間: 3分
練習は『何となく』してはいけません。
その目的観や意味、ターゲットを明確にしてやるべきです。
一言に練習と言っても様々な側面、要素があります。例えば
①基本奏法→呼吸、ロングトーン、運指、タンギング、シラブルなど、フ最低限のスキル、土台。
②発展的奏法→ハーフタンギング、ベンドなどのピッチコントロール、フラジオ、サブトーンなど基本ができた上でのジャズポップス独特の奏法としてニュアンスを獲得するもの。
③基本語彙の習得…スケールやアルペジオなどの反復練習。
④発展的語彙の習得・・・Ⅱ-7Ⅴ7フレーズなどのリックの習得や新しいアプローチへの挑戦。
⑤この他、練習とは言えないかも知れないが、ソロのコピーやアナライズなどの研鑽も。
これらを1時間なら1時間で上手く時間配分して
バランスよくこなしていければ効果が上がるし、楽しくなります。
社会人なら誰でも今日1日の仕事をうまく割り振って片付ける能力はあるはずでしょうから、
このようなメニューを たんたんとこなせばよいのです。
よくありがちなのが、楽器を出して適当に好きな曲やフレーズを吹いてすっきりして終わり!
みたいなパターン。
これは練習でなくマスター○イションです。やっちゃダメとは言えないが・・・です。
セッションなどで『あいつのプレイはマスター○イションみたいだなぁ』と言われない為にも 有意義な練習をすべきです。
練習に客観的視野がなければ普段のプレイにも客観性が欠けてしまうものです。
音楽表現とは表現すべき『確固たる主観』を
『冷静な客観』によって認識し、適切に伝えることに他ならないのです。
『俺はAだ!』と思ってプレイしても聴いている側は『なんかBだなぁ』と
受け取られる場合もありうるからです。
日常のコミュニケーションと同じですね? 伝え方が下手だと伝わらない。
①~④は伝え方、⑤は伝えたい内容を磨く作業と言えます。
練習というのは体育会系的に一生懸命何かを反復するだけではありません。
フィジカルな側面としてはプレイの際に必要な体のコントロールを覚えること
もありますが、
メンタル、ブレインの側面では、表現したいイメージをどのように音に変換するか?
の判断をすばやく処理できるシミュレーションでもあります。
ビバップのスタイルであればリック(常套句)を覚えるだけでよいでしょう。
しかし、自分のイメージをプレイしたいと考える方は、後者の
メンタル、ブレインのトレーニングが必要です。
『ここでこの音をプレイしたら何がどう伝わるか?』
を知らずしてコミュニケーションなんてできないからです。
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